【詳しく解説】育児休業等終了時報酬月額変更届って出した方がいいの？デメリットはある？【復職】

といった疑問を持っている方に、育児休業等終了時報酬月額変更届について詳しく解説します！

育児休業等終了時報酬月額変更届って提出した方がいいの？

結論、ほとんどの人は提出した方がいいです。厚生年金保険料と健康保険料の負担が減ります。

出さない方がいい人は、「もうすぐ出産する人」です。

理由は、提出すると貰える出産手当金が減る可能性があるからです。

詳しくは下の項目で解説しますね。

育児休業等終了時報酬月額変更届ってなに？

「育児休業等終了時報酬月額変更届」は、復職後に復職前より給料が少なくなった場合に、健康保険料と厚生年金保険料の負担を早く下げるために提出する届です。

時短勤務など、給料が少なくなる場合に申請します。

申請方法は以下の通りです。

育児休業等終了時報酬月額変更届を申請したいときは、自分から勤務先に申し出る必要があります。

提出必須の書類ではないので、自分からアクションが必要だと覚えておいてくださいね！

育児休業等終了時報酬月額変更届を提出するとどんなメリットがあるの？

給与が減った時、育児休業等終了時報酬月額変更届を提出すると、保険料が早いタイミングで下がります。

なぜ保険料が早く下がるのでしょうか？それはこういった理由です。

『保険料は、通常年1回改定されるが、変更届を出すとこの改定に先立って臨時で保険料が改定される。この時の保険料は復職後の給与から計算されるから、結果、保険料が通常より早く下がる。』

情報が多くて難しいですね…。詳しく解説します。

まず大前提として、健康保険や厚生年金の保険料は、このような特徴があります。

・給与が高い人ほど、納める保険料が高い
・9月から翌年8月まで毎月同じ金額を納める

つまり毎月の給料が増えたり減ったりしても、保険料はすぐに増減しない、というわけです。

保険料は4･5･6月の給与をもとに計算し、その保険料を9月～翌年8月まで毎月支払います。この改定を「定時決定」と言います。

つまり育休明けに給与が下がっても、定時決定までは復職前と同様に高い保険料を支払うことになります。

これとは別に、給与が大幅に下がったときなどに、臨時で保険料を再計算することがあります。給与が下がった月から3か月間の給与をもとに計算し、その保険料を4か月目から次の8月（定時決定月の前月）まで支払います。この改定を「随時決定」と呼びます。

育児休業等終了時報酬月額変更届を提出すると、随時決定の対象になります。そうなると、定時決定より早いタイミングで保険料が再計算される、というわけです。

具体例を以下で解説します。

育児休業等終了時報酬月額変更届を提出したときの具体例

育児休業等終了時報酬月額変更届を出すか出さないかによって、どのような違いがあるでしょうか？
復職月による違いはあるでしょうか？

ここで復職月が4月の場合と7月の場合の具体例を見てみましょう。

【Case1】復職月が4月の場合

【Case2】復職月が7月の場合

定時決定：4･5･6月の給与の平均額から算出した保険料額を、9月から翌年8月までに適応。
随時決定：給与が減った月から3か月間の給与の平均額から算出した保険料額を、4か月目から次の定時決定までの期間に適応

変更届を提出するメリット、ご理解いただけたでしょうか？
ですが、実はデメリットもあります。次の項目をチェックしてください。

育児休業等終了時報酬月額変更届を提出したときにデメリットはある？

育児休業等終了時報酬月額変更届を提出したときのデメリットは以下があります。

提出した時のデメリット

提出することで納める保険料額が下がると、受け取る金額も下がるというわけですね。

では、申請した方がいい人・しない方がいい人は、それぞれとどんな人でしょうか？

申請をオススメする人・しない人

さいごに：育児休業等終了時報酬月額変更届を正しく理解しよう

育児休業等終了時報酬月額変更届について、本記事では下記の内容をご紹介しました。

育児休業等終了時報酬月額変更届を正しく理解して、提出するかどうか決めてくださいね！

参考文献

育児休業等終了時報酬月額変更届の提出　-日本年金機構