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【体験記】突発性発疹だと思ったら、川崎病でした ②入院中~退院まで

こどもと医療

こんにちは、ゆゆまい(@yuyumai2022)です。

先日1歳6か月の娘が川崎病で入院しました。

初期症状から入院までの経過はこちらの記事に書いています。

今回はその続き、入院から退院までのことをお話します。

入院の手続き:外来から病棟へ

看護師さんに連れられて病棟へ。

その際、入院の説明&記入書類として、下記の書類を渡されました。

入院時に受け取った説明・記入書類

・学生さんが診療に関わることへの同意文書(大学病院だったので)
・血液製剤を使用することへの同意文書(グロブリンは血液製剤なので)
・入院申込書、入院誓約書
・食物アレルギーについて
・小児病棟用の問診票(食事、排泄、性格、好きな遊びなど記入)

書類の多いこと多いこと。名前は20回位書いたし、住所も10回程書きました。面倒な予防接種歴も3回は書きました。

全部まとめてくれー!と思いながらも、ぐずぐずな娘を抱っこしながら書類を記入し、なんとか提出。

入院中の治療計画

こちらの説明資料に沿って説明を受けました

入院時は下記に沿って治療が行われました。

入院中の治療計画

①:発症後10日前後に心臓にこぶ(瘤)ができることが多いため、その期間が過ぎるまで入院する。
②:免疫グロブリンを入院日に投与し(点滴・24時間)、その後利尿剤(点滴)を投与する。免疫グロブリン投与後に症状が治まらない場合、再度免疫グロブリンを投与する。
③:免疫グロブリン終了24時間後までは心電図モニターをつける。
④:アスピリン(粉薬)を1日3回、解熱後は1日1回服用する。
⑤:定期的に心エコー、心電図、血液検査を実施。心エコー、心電図検査の際には、約30分前に睡眠薬(トリクロリールシロップ)を投与し、眠らせてから検査する。

娘の場合、入院時が発症5日目だったので、入院期間大体1週間前後になるでしょうと説明されました。

入院中の1日のスケジュール

入院中は下記のタイムスケジュールに沿って生活します。

入院中のタイムスケジュール
  • 6時
    起床

  • 8時
    投薬、朝食、はみがき
  • 9時
    体拭き、着替え

  • 12時
    投薬、昼食、はみがき
  • 13時
    昼寝

  • 15時
    おやつ

  • 18時
    薬、夕食、はみがき
  • 21時
    就寝

その他、検査がある場合は午前中に実施することが多かったです。

面会時間は毎日14~19時で、この間は親が世話をします。ただし、飲み薬は各食事前に看護師さんがあげてくれました。

ゆゆまい
ゆゆまい

粉薬は、少量の水に溶かした後シリンジで吸い上げ、子供の喉元に向かって2~3回に分けてピュッとして飲ませていました。

ここからは入院中の治療・検査の内容や、娘の様子などを時系列でまとめます。

入院中の様子

発症5日目(入院1日目):突然の入院

入院1日目の実施内容

・検査:血液検査、心エコー、心電図、胸部X線(全て入院前に実施)
・投薬:免疫グロブリン開始、アスピリン内服(1日3回)
・その他:ルート確保、心電図モニターつける

夕方頃、看護師さんに連れられて入院。6人部屋の真ん中でした。特に治療が始まるわけではなく、夕食を食べ、歯磨きをして、あいだに入院手続き書類を書いて面会終了。機嫌が悪くほとんど抱っこ状態でした。

面会終了時はもちろんギャン泣きでした。生まれてから初めて離れることになり心が締め付けられる思いでしたが、サッと退散。

面会終了後まもなく免疫グロブリンとアスピリン投与が開始されたようです。

この日突然入院したため全く入院準備をしておらず、一度自宅に荷物を取りに戻る必要があると思っていましたが、荷物は翌日で大丈夫と言われました。

発症6日目(入院2日目):早速治療効果が現れる

入院2日目の実施内容

・検査:なし
・投薬:免疫グロブリン終了、利尿剤投与、アスピリン内服(1日3回)
・その他:変わりなし

昼過ぎに面会に行くと、小さく丸まって寝ていました。娘には免疫グロブリンの点滴と、心電図の測定器、SPO2の測定器が繋がれていました。点滴中だからか顔が少しむくんている感じがします。

10分程待っていると目が覚め、ママを見つけたら悲痛な叫びとともに抱っこをせがんできました。一晩でたくさん泣いたのか、声がカッスカスでした。

この日はとにかく機嫌が悪く、常に立った状態で抱っこでした。座ったら怒る。

おやつと食事の時だけベッドに座り、信じられない食欲でがっついていました。食事しか楽しみがなかったんだろうなぁ。

面会中、薬剤師と担当医が巡回してくれました。

薬剤師『免疫グロブリンは開始後1時間程でアレルギー反応が生じる場合があるが、娘の場合問題なく投与できている。アスピリンは投与量が極少量のため、乳糖を混ぜてかさ増し&飲みやすくしている。退院後もアスピリンを3か月程服用する必要がある。』

担当医『入院日(前日)に実施した心エコーの結果は問題ない。免疫グロブリン投与後、体温が平熱に戻り、おなかや背中の発疹は消えている。BCG痕の発赤は残っている。』

たしかに発疹等は目に見えて減っていて治療効果を感じられました。あとは機嫌が戻ってくれれば…と祈るばかりです。

娘の血液検査結果。左から入院1,3,5日目。
川崎病で上がりやすいCRPとBUNが良くなっています。

夕飯前にテレビタイムがありました。6人部屋に1台だけあるテレビで「いないいないばぁ」を鑑賞。どの子もママに抱っこしてもらい、個人スペースからすこし顔を覗かせて見ていました。

発症7日目(入院3日目):機嫌が戻らない

入院3日目の実施内容

・検査:血液検査、心エコー、心電図
・投薬:アスピリン内服(1日3回)
・その他:心電図モニター外す

面会に行くと、ちょうど心エコー・心電図の検査に向かうところで、同伴することになりました。睡眠薬を飲んでも寝ない娘を20分間押さえつけることとなりました。検査後は疲れて抱っこで就寝(笑)

担当医から下記説明がありました。

『血液検査の結果、CRP(炎症の指標)の数値改善しているため、グロブリン投与は終了で問題なさそう。それゆえ本日夜に心電図モニターを外し、翌朝点滴ルートを外せる。また、発熱がないためアスピリンを翌朝から1日1回に減薬する。予定通り入院1週間後の心エコーと心電図検査で問題なければその日に退院できそう。退院後は5年間、定期的に外来でフォローアップが必要となる。』

早速最初のフォローアップの予定を聞かれ、退院予定日1週間後に予約しました。

娘の機嫌は相変わらず悪く、母の腰と腕は限界を迎えていました。

ゆゆまい
ゆゆまい

この日、ふとしたタイミングで隣のベッドのお子さんのママと話せました。娘と同じくらいの月齢で、なんと娘と同じ川崎病で、娘より先に入院していました。

隣のお子さんは出会った時からニコニコでご機嫌でしたが、やはり入院時は機嫌がとても悪かったとのこと。

同じ境遇の親子と出会え、さらには先に回復した様子を見ることができ、励まされました。

川崎病発症中は、突発性発疹と同じように機嫌が悪くなる子が多いようです(後から先生に聞きました)。

発症8日目(入院4日目):不機嫌のピーク

入院4日目の実施内容

・検査:なし
・投薬:アスピリン内服(1日1回)
・その他:点滴ルートを外す

面会に行くと、点滴ルートが外されていて、娘には何も線が繋がっていない状態でした。

加えて、なぜかパジャマの上下がテープで繋げられています。看護師に聞くと、「パジャマを脱ぎたがり、おむつまで脱ぐので貼りました」とのこと(汗)自宅でも同じ状態だったので、看護師さんの苦労をお察しします。

おむつ替えのタイミングで一旦テープをとりましたが、やはりパジャマを着たがらないので面会終了までおむつ一丁で過ごしました(最終的には無理やり着せました)。

機嫌は相変わらず悪く、抱っこしているはずなのに、さらに手を広げて抱っこをせがまれます。治療は上手くいったのに機嫌が直らず、途方にくれ、一番メンタルがやられた一日だったと思います。

食欲はあり、特にお菓子の時は足りずに欲しがります。たくさん泣いているからか、余計におなかがすくのかもしれません。

発症9日目(入院5日目):母、やっと椅子に座れる

入院5日目の実施内容

・検査:心エコー、心電図、血液検査
・投薬:アスピリン内服(1日1回)
・その他:変わりなし

面会に行くとお昼寝中。検査があったので睡眠薬を服用しており、ぐっすりでした。この日は初めて寝たまま検査ができたようです(笑)

また、シャワーが解禁され、朝ごきげんで浴びたと看護師さんから聞きました。それ以外の時間は採血の絆創膏をはがす、パジャマを脱ごうとする、などと大荒れだったそうです。

寝起き後は相変わらず不機嫌でしたが、少し経つと排便がありました。思い返せば入院中初めての排便だったので、今までの不機嫌はおなかが苦しかったことも一因かもしれません。

排便後は少し機嫌が落ち着きました。初めて座った状態で抱っこさせてくれました。

その後も絵本を読むと静かに聞いたり、膝の上でYoutubeを見たりできて、前日より明らかに機嫌が良くなりました。

担当医からも本日の血液検査の結果、数値が改善していると報告を受けました。

発症10日目(入院6日目):まさかのコロナ濃厚接触者に

入院10日目の実施内容

・検査:なし
・投薬:アスピリン内服(1日1回)
・その他:変わりなし

この日は旦那が面会に行きました。5日ぶりの再会です。

看護師より『熱はなく、たくさん排便があった。食事の時以外は機嫌が悪かった。』と報告を受けたようです。

この日は残念な出来事がありました。同室でコロナ陽性者が出て、同室者は濃厚接触者となり、院内で隔離となってしまいました。娘はコロナのPCR検査を受け幸い陰性でした。

この日から娘達の部屋に入る際には、全員水色の使い捨てエプロンを着る必要がありました。

ただの面会者も見た目が医療者ぽくなり、医療者に疑心暗鬼の娘は、機嫌が悪かったようです。

発症11日目(入院7日目):比較的穏やかな1日

入院7日目の実施内容

・検査:なし
・投薬:アスピリン内服(1日1回)
・その他:変わりなし

この日は機嫌が良かったわけではないですが、少し笑顔が見られました。入院してから初の笑顔は感慨深かったです。

顔と足の乾燥が気になるので看護師に伝えたら、医師を呼んできてくれ、診てもらえました。ロコイド+ワセリン(顔用)とヒルロイドソフト軟膏(足用)が処方されました。

発症12日目(入院8日目 / 退院日):疑心暗鬼になりながらも退院

入院8日目の実施内容

・検査:心エコー、心電図、血液検査
・投薬:アスピリン内服(1日1回)
・その他:変わりなし

13時に病棟に行くと看護師が担当医を呼んでくれました。

担当医『本日の心エコー・心電図は問題なく、退院可能。アスピリンは今後も1日1回、2ヶ月服用する。1週間後に外来でフォローアップ(心エコー、心電図、診察)。もし川崎病の再発が見られたら病院に連絡が必要。』

その後看護師より退院後服用するアスピリンと入院診療費請求書を受け取りました。

一旦ひとりで病棟を出て自動精算機でお支払いし、再度病棟に戻り荷物をまとめ、娘とともに退院となりました。

退院後の様子

入院中は全く笑ってくれなくて性格が変わってしまったのかと危惧していましたが、自宅に帰ってからは安心したのかすぐに笑顔が見られました。

ただ、一人で放置されるがトラウマのようで、少しでも離れると一生の別れかと思うくらい泣き叫んでいました。

さいごに

今回は川崎病の入院から退院までをまとめました。冗長で読みにくい部分もあったかと思いますが、入院中の治療の進行や機嫌の変化を感じていただけたら嬉しいです。

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